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HERMESの「カレ」は、独特のデザインを誇るHERMESの代表的なアイテムの一つです。

「カレ」とは、フランス語で正方形を表す言葉。コーディネートの引き立て役として使われることの多いスカーフではありますが、エルメスのカレは、そんな脇役に甘んじない存在感を感じさせるスカーフなのです。

このエルメスのカレ、誕生したのは1937年。その誕生の地は、シルク産業において素晴らしい歴史と技術を誇るリヨンの町です。緻密に描かれたカレのデザイン原画は、このリヨンの町のアトリエに送られます。

カラーリストが原画を元に、ぴったりの配色を決定。配色が決定したら、このカレのデザインのために、染料の調合を始めます。シルクによく馴染み、理想通りの発色ができるよう、試行錯誤が繰り返されます。こうして出来上がった染料は、原価に合わせて色ごとに透明のフィルムにトレースされます。色の数だけのフィルムが必要になるという、重大で時間のかかる作業です。一枚につき、なんと数百時間もの時間がかかると言います。