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トパーズ(Topaz)
トパーズ(Topaz)
黄玉(おうぎょく)
鉱物学データ
組成 Al2 [(F,OH)2 | SiO4]
結晶系 斜方晶系
モース硬度 8
比重 3.50~3.57
友情、誠実の石
1.トパーズとは
トパーズはフッ素を含む
アルミニウム珪酸塩で、
産地ごとに多少異なった
性質を持っています。
多くのカラーを持ち、
古くから宝飾品として
使用されてきました。
本来は無色透明な石ですが、
和名を黄玉(おうぎょく)と
言います。
日本でこの名前が
つけられたときは、
青いトパーズは広くは
知られていませんでした。
明治の初めのころには、
滋賀県で大きいトパーズの
結晶が産出し、その中には
美しいブルーのトパーズも
含まれていました。
そのほとんどは世界に流出し、
この時代日本は有名な
トパーズの産出国として
知られていました。
比較的硬い鉱物ですが、
結晶の上下軸に直角の方向に
割れやすい性質を持っているため、
弱い方向に軽く打っただけでも
ひびや内部亀裂(クラック)を
起こすことがあり、
場合によっては割れてしまう
こともあります。
アルミニウム、ケイ素などで
できたケイ酸塩鉱物で、
含まれているフッ素(F)と
水酸基(OH)のバランスによって
2種類に大別されます。
トパーズのほとんどは、
フッ素を多く含むFタイプです。
無色、ブルー、イエローのものが
ありますが、長時間光にさらされると
退色する性質があります。
市場で流通している
ブルーやグリーンのトパーズの
ほとんどは、無色のトパーズに
放射線処理を施したものです。
もう一方は、水酸基を多く含
むOHタイプです。
こちらは退色しにくく、
屈折率が高いという特徴を
もっています。
カラーはレッド、ピンク、オレンジ、
イエローといった暖色系です。
赤みを帯びたオレンジから
イエローのトパーズは
ブラジルのミナス・ジェライス州で
発見され、その類を見ない美しさから
インペリアルトパーズと
名付けられました。
2004年に定められた
JJA(社団法人日本ジュエリー協会)や
AGL(宝石鑑別団体協議会)の規定により、
現在では産地や色を問わず
OHタイプのトパーズ全般を
インペリアルトパーズと
呼んでいます。
2.トパーズの歴史と言い伝え
トパーズの語源は諸説あります。
一つは、古代インドの
サンスクリット語で
火や熱を意味する
tapas(トパス)から
名付けられたという説です。
かつてトパーズといえば
イエロー系のものが一般的で、
インドでは火の石として
珍重されたといいます。
特に有力とされているのが、
トパーズを産出していた
島の名を由来とする説です。
紅海に浮かぶザバルガート島は、
濃い霧に包まれ発見が困難でした。
そのため、探し求めることを
意味するギリシャ語の
topazos(トパゾス)から、
古くはトパズィオス島と
呼ばれました。
この島でのトパーズ採掘は
紀元前1500年頃にまで
さかのぼるといいます。
紀元前300年頃のエジプト王
プトレマイオス2世は、
王妃をかたどったトパーズ製の
巨像を神殿に奉納したそうです。
当時トパーズとペリドットの
名称に混同があったため 、
記録にあるトパーズは
ペリドットともいわれています。
しかし、トパーズが古代より
エジプトとその周辺地域で
太陽神や富を象徴する聖なる石と
して崇められていたことは
間違いありません。
3.トパーズに伝わる意味
トパーズはその透き通った
美しさから、誠実さや
ピュアな心を育むと
いわれています。
誠実な心で人と向き合うことで、
家庭や職場でも信頼を
得やすくなり、さまざまな
人間関係が円滑になるでしょう。
また、トパーズはチャンスを
もたらす石とも伝わっています。
恋愛や仕事、出会いなど、
持ち主にとってその時に
必要なものを得ると
伝えられています。
トパーズのカラー・種類
トパーズ本来の色は無色透明です。
しかし、結晶の歪みや含まれる
成分の違いによって
イエロー、ブルー、グリーン、
レッド、ピンク、オレンジなど
さまざまな色彩が生まれます。
トパーズの原産国
世界各地で採れますが、
主な産地はブラジルで
そのほかにもロシア、
タイ、スリランカ、
アフリカなどで産出されます。
取り扱い・お手入れについて
トパーズは比較的硬度
が高い石ですが、特定方向に
割れやすいため強い衝撃は
与えないようにしてください。
退色しやすい性質もあり、
直射日光が当たらない場所に
保管してください。