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ダイヤモンド(Diamond)
ダイヤモンド(Diamond)
金剛石(こんごうせき)
鉱物学データ
組成 C
結晶系 等軸晶系
硬度 10
比重 3.52
万能石
1.ダイヤモンドとは
地球上に存在する石の中で、
最も硬く、そして最も有名な
宝石と言えます。
ほとんどの鉱物は
複数の元素の組み合わせで
成り立っていますが、
炭素単体からできあがっています。
地球内部の130~200kmの
深さにあるマントルと呼ばれる
場所で生成され、地殻変動を経て、
マグマの流れに乗って
地表へと運び出されました。
高温高圧の環境下で
炭素原子が圧縮され、
規則正しく結晶化したために、
硬さと透明度を得ました。
モース硬度10を誇る硬さと、
炭素単体でできている
安定した構造から、古来より
永久不滅の宝石と
考えられてきました。
ダイヤモンドの語源は、
ギリシャ語で 征服できないもの
を意味する『adamas』だと
されています。
また、ダイヤモンドの
結晶構造から生じる特徴として、
水を弾き油と馴染む
性質を持っています。
2.ダイヤモンドの歴史と言い伝え
ルビー・サファイヤ・
エメラルドと共に、
世界4大宝石の1つに
数えられるダイヤモンド。
世界4大宝石の中でも、
特に4月の代表的な
誕生石であるダイヤモンドは
「宝石の王様」と称されています。
ダイヤモンドは、単一の元素から
なる唯一の宝石です。希少性が高く、
1カラット(0.2g)のダイヤモンドを
採るために必要な原石は4トンとも
言われています。採掘された全ての
ダイヤモンドが宝石として
扱われるほどの高い品質とは
限りません。
1カラットのダイヤモンドを
得るには、より大量の原石が必要です。
そんな貴重なダイヤモンドは、
現在ではプロポーズという人生を
左右する瞬間に用いられる
ロマンチックな側面がある一方、
歴史を振り返ると血を流す戦いの
原因になったことも多々あります。
ダイヤモンドは美しい宝石で
あることはもちろん、
人々の運命を左右する場面に
登場する珍しい宝石と言えるでしょう。
実在するダイヤモンドの逸話で
「コ・イ・ヌール」
(105.60カラット)です。
このコ・イ・ヌールは、
いつしかこのように
言われるようになりました。
コ・イ・ヌールを持つ者は
世界を制する。
時の権力者たちは、
このコ・イ・ヌールを探し求め、
時に血を流す戦いをしながら
手に入れることを渇望しました。
ダイヤモンドが多く発掘されて
いたのは紀元前のインド。
古代インドの伝説は
数千年前から言い伝えられており、
初期のコ・イ・ヌールの歴史も
この伝説の中にあります。
発見された時の大きさは、
1,000カラットを超えるとも
言い伝えられていますが、
それが真実かどうかは
定かではありません。
しかし、巨大であったことは
間違いないでしょう。
コ・イ・ヌールが史実となって
現れたのは、時を経た1304年です。
当時のインドの皇帝が
クジャラの王を滅ぼし、
コ・イ・ヌールを手に入れました。
その時のコ・イ・ヌールの大きさは、
186カラットだったと
推測されています。
その後、1500年代には
ムガール帝国の皇帝の手に渡り、
1600年代にはタージ・マハールを
建設した5代目皇帝など、
歴代の皇帝の手にコ・イ・ヌールは
引き継がれていきます。
1700年代に入ると、ペルシャの王が
インドの支配を目論み、
それを成功させるために
コ・イ・ヌールを手に入れようと
しました。しかしコ・イ・ヌールは、
当時のインドの皇帝の
ターバンの中に隠されていたため、
見つけられることは
ありませんでした。
しかし、その後しばらくして
その事実を知ったペルシャの王は、
紆余曲折を経て最終的に
コ・イ・ヌールを手に入れることに
成功します。
コ・イ・ヌールを初めて見た
ペルシャの王は、驚きと喜びのあまり、
ペルシャ語でコ・イ・ヌールを意味する
「光の山だ!」と叫んだそうです。
これが コ・イ・ヌールと呼ばれている
由来です。その後、アフガニスタン、
パキスタンなど、時の皇帝や
権力者たちを転々とします。
1849年に戦利品のひとつとして
東インド会社(イギリス)の
手に渡ることになります。
それまで野望を持つ男達と
共に戦いの中を転々とした
コ・イ・ヌールは、最終的に
イギリス本国の
ビクトリア女王の元に
献上されました。
女王は、あの大英帝国の繁栄を
築き上げました。
コ・イ・ヌールは
現在イギリス王室が持つ、
貴重な財宝のひとつとして
特別な王冠に取り付けられています。
3.ダイヤモンドに伝わる意味
高い透明度と輝きの美しさから、
『純粋無垢』を表し、
ストレスやネガティブな感情を
浄化して、健やかな精神状態を
保つ効果もあるとされています。
ダイヤモンドの輝きは、
才能のきらめきをイメージさせ、
身に着けることで持つ人の
ポテンシャルを引き出し、
様々なインスピレーションを
呼び起こすといいます。
また、エンゲージリングの
定番でもあるように、
永遠の絆を象徴し、
人間関係や事業などを
強固に結びつけてくれるそうです。
ダイヤモンドの色は、
白いものは永遠の絆を、
ピンクのものは喜びを、
黒いものは厄払いの
エネルギー傾向が強いと
言われています。
強力なお守りであり、
栄光をつかむ可能性を高める、
成功を意味する万能石です。
ダイヤモンドのカラー・種類
無色、黄色、褐色、ピンク、
青、緑、黄緑、橙、灰、黒など
ダイヤモンドの原産国
南アフリカ共和国やボツワナなど、
アフリカ大陸より多く産出します。
ロシアやカナダからも産出します。
オーストラリアは、
ファンシーダイヤモンドを
産出する国として知られています。
取り扱い・お手入れについて
硬度も高く普段のお出掛けなどで
身に付けられる分にも問題なく
使用後や流水で洗う場合には、
水分をしっかりと
拭き取るようにしてください。