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コーラル(Coral)

コーラル(Coral)

 
珊瑚(さんご)
 
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子孫繫栄の石

 
 
1.珊瑚とは
 
 
まずはじめに珊瑚とは、
 
鉱物や植物ではなく、
 
珊瑚虫(ポリプ)と呼ばれる動物です。
 
分類としては刺胞動物という
 
イソギンチャクやクラゲの
 
仲間になります。
 
この珊瑚というくくりの中で、
 
ジュエリーなどの装飾に
 
使われるものは「宝石珊瑚」
 
といいます。
 
一方、海の中の生き物として
 
イメージできる珊瑚が、
 
いわゆる「珊瑚礁」です。
 
 珊瑚礁をつくる珊瑚虫は
 
触手が6本かその倍数に分かれていて、
 
六放珊瑚と呼ばれます。
 
褐虫藻といういわばプランクトンの
 
ような生き物と共生しており、
 
この褐虫藻が光合成を行うことで
 
自らにも栄養が与えられます。
 
この珊瑚虫たちがたくさん集まった
 
ものが珊瑚礁なのです。
 
光合成を行えるように太陽の光が
 
届く海の浅いところに生息しています。
 
そのために珊瑚礁は海岸近くで
 
見られることが多いのです。
 
この珊瑚の骨格は小さな穴が開いた
 
軽石のような形状でとても脆いために
 
装飾品への加工には向いていません。
 
これらの珊瑚礁をつくる珊瑚の中には
 
骨格を形成しない種類もいます。
 
骨格を形成するものを
 
ハードコーラルといい、
 
しないものをソフトコーラル
 
といいます。
 
宝石珊瑚となる珊瑚虫は
 
触手が8本に分かれていて、
 
八放珊瑚と呼ばれます。
 
多くは太陽の光が届かない
 
深海でひっそりと生息しており、
 
ごく小さな浮遊物などを
 
栄養にしながらゆっくりと
 
成長していきます。
 
わずか1cm大きくなるのに
 
100年かかるものもあるそうです。
 
一方、珊瑚礁の珊瑚には、
 
1年で10cm近く成長する
 
種類もいます。
 
この宝石珊瑚の骨格は装飾品への
 
加工に耐えうる硬さを持っていて、
 
モース硬度でいうと3.5になります。
 
つまり宝石珊瑚とは珊瑚虫の骨格を
 
加工したものなのです。
 
 
2.宝石珊瑚の歴史と言い伝え
 
 
日本特産品としての宝石珊瑚の
 
歴史は百数十年くらいといわれています。
 
一番古くは、なんと旧石器時代の
 
二万五千年前にドイツの遺跡から
 
サンゴの玉が発見されています。
 
本格的に珊瑚漁が始まったのは、
 
5千年前にシチリア島の
 
漁師たちによる素潜りからです。
 
比較的浅瀬のものや、
 
自然に浮遊してきたサンゴを
 
取っていました。
 
日本に伝わったのは7~8世紀の頃、
 
仏教伝来とともにシルクロードを
 
渡って入ってきたサンゴが
 
聖武天皇に献上されたことが
 
最初とされています。
 
古代ヨーロッパでは赤珊瑚は
 
魔除けとして大切にされてきました。
 
赤珊瑚は血に見立てられることが多く、
 
女性の妊娠や出産にまつわるお守りと
 
しても知られるようになりました。
 
中世の英王室では安産を祈願して
 
身につけたり、王女が誕生すると
 
1年間はベッドに掲げた
 
といわれています。
 
東洋の世界では、
 
サンゴは仏教の経典の中で、
 
極楽浄土を彩る七宝の中の一つに
 
数えられています。
 
そのため日本でも古くからサンゴは
 
高価な宝石と見なされていました。
 
 
3.宝石珊瑚に伝わる意味
 
 
コーラルには海のパワーが
 
宿ると信じられ、ヨーロッパでは
 
「子供を守るお守り」として、
 
インドでは
 
「厄除け・魔除けのお守り」として、
 
古くから人々の間で大切に
 
身に付けられてきました。
 
石言葉には、長寿、安産、幸福
 
などがあります。
 
珊瑚が長寿のシンボルというのは
 
耳にしたことがある方も
 
多いと思います。
 
長い年月をかけてゆっくりと
 
美しい珊瑚となる様子が
 
由来すると思われます
 

宝石珊瑚のカラー・種類

 
ピンクコーラル
 
レッドコーラル
 
ホワイトコーラル
 
フォシルコーラル
 
スポンジサンゴ
 
シーバンブー
 

珊瑚の産地

 
地中海、ハワイ沖、
 
ミッドウェー近海や
 
日本近海で産出されます。
 

取り扱い・お手入れについて

 
珊瑚の硬度は
 
そこまで高くないので
 
強い衝撃には注意が必要です。
 
熱にも強くないため、
 
太陽光での浄化は避けた方が
 
良いでしょう。
 
汗や皮脂が付着したときには
 
流水は問題ありませんが、
 
浄化後にはしっかりと
 
水分を乾かしましょう。