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インカローズ (Incarose)
インカローズ (Incarose)
菱マンガン鉱(りょうまんがんこう)
恋愛の石
宝石の中には、数千年単位で歴史に
名を残しているものもありますが、
インカローズの歴史はそれほど古くなく、
発見されたのは1813年でした。
ドイツの鉱物学者ハウスマンによって発見され、
「ロードクロサイト」と命名されました。
ロードクロサイトの語源は諸説あるようです。
古代ギリシャ語の
「バラ/rhodon(ロドン)」と
「色/khroma(クローマ)」、
「石/lithos(リトス)」。
また同じく古代ギリシャ語で「バラ色の」を意味する
「rhodokhros(ロドクロース)」も
あげられることがあります。
「ロドクロース」自体がロドン、クローマを
合せた言葉だと思われる点と、
ロードクロサイトの
英語表記「rhodochrosite」から、
ロドクロースがより近いと考えられます。
対して「インカローズ」の名前は、
語源が「インカ/inca」
「バラ/rose(ローズ)」であり、
かつてインカ帝国が栄えたとされる
アンデス山脈で産出され、
原石をカットした面に薔薇のような
美しい模様が見られたことに由来します。
ロードクロサイトという名前がありながら、
インカローズの名前で親しまれた理由や、
いつ、誰が命名したのかなど
詳細はわかっていません。
日本では「インカローズ」という
名前の方が親しまれています。
優しい印象があり、石の色や模様と
あっているように思います。
語源を比較すると面白いのが、
似た名前を持つ「ローズクォーツ」
「ロードナイト」です。
インカローズ(ロードクロサイト)を含めて、
3つとも「バラ」を語源に持ちます。
「rose(ローズ) = バラ」
これは英語表記でもありますが、
少し古いギリシャ語でもあります。
「rhodon(ロドン)=バラ」
こちらは古代ギリシャ語です。
ローズクォーツ・・・バラの水晶(石英)
ロードナイト・・・バラの石
インカローズ・・・インカのバラ
ロードクロサイト・・・バラ色の石
英語か古代ギリシャ語の違いはありますが、
命名した人物はこれらの不思議なピンク色の石を
全員が「バラ」に例えている点は不思議であり、
石の歴史の面白さを感じます。
インカローズは女性が持つ
ストレスを緩和すると言われます。
恋愛におけるストレス、
結婚生活におけるストレス、
育児におけるストレスなど、
女性が感じるあらゆるストレスを
和らげてくれると言われます。
働く女性が増えている現代では、
女性が感じるストレスの幅も広がっており、
家庭や恋人とのトラブルも
少なくないいと言えるでしょう。
ステキな人に出会って、
結婚して子供ができて、
愛に満ちた人生を送る。
というのは理想ではありますが
現代ではとても現実的だとは言えないでしょう。
しかし家庭や職場などで
現代特有のストレスがあるとは言え、
「幸せ」を感じる瞬間もまた、
それら家庭や職場が多いのも事実です。
どうしても感じてしまうストレスを
なるべく和らげることができると、
細かい幸せに気付けるようになると
言われています。
嫌なことがあったと思った日には、
インカローズを眺めながら気持ちを
落ち着かせて、なるべくハッピーな気持ちを
思い出すようにしてみてはどうでしょうか?
また、過去の恋愛によるトラウマなどを
和らげることで、新しい恋へ進んでいくための力に
なってくれると言う「恋愛の石」と
してもよく知られています。
カラーバリエーション
薔薇色、ピンク色、黄色、白色、灰色
基本的に透明感があり、
赤みが濃いものが上質だとされ
希少で高価になっています。
インカローズの原産国
アルゼンチン、アフガニスタン、ペルーなどが
良質の産地として知られています。
日本でも秋田県などで産出されます。
取り扱い・お手入れについて
硬度が低い石です。
衝撃にも弱いのでぶつかったり
擦れたりしないように取り扱いに
注意してください。
紫外線や水にもあまり強くないので、
直射日光が当たる場所での保管は
避けるようにしよう。
定期的に柔らかい布で拭き取って、
綺麗に保ってあげるようにしましょう。