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宝石の知識6 宝石のお手入れ

宝石のお手入れ

 
宝石に影響があるとされる、衝撃、汗、皮脂、超音波、
 
硫黄・塩素・紫外線などへの対処法を解説します。
 

衝撃

 
宝石として加工される鉱物は、
 
硬度が7以上の比較的硬いものがほとんどです。
 
少なくとも石英を超えるような十分な硬度が無いと、
 
他の物質で引っかいた際、容易に傷ついてしまうからです。
 
どんなに衝撃を加えても大丈夫という宝石はありません。
 
外からの衝撃に対する保護が必要です。
 
例えば、最高硬度10を持つダイヤモンドでも、
 
硬い壁などにぶつけてしまうと破損してしまう可能性があります。
 
指輪をつけたまま激しい運動やスポーツは行わない、
 
硬い地面に落とさない等の気遣いが重要となります。
 
これは宝石をつなぎとめている爪などがゆがんで、
 
ストーンが落下することを未然に防ぐ効果があります。
 
宝石を使用しないときは、専用のジュエリーボックスに
 
保存をして他の物とぶつからないように心がけましょう。
 

汗・皮脂

 
宝石や貴金属を身に着けていると、汗や皮脂と接触します。
 
こうした体内からの分泌物が宝飾品の表面に付着しても、
 
化学変化を起こすことはありませんが、外観を損なってしまいます。
 
ダイヤモンドは「親油性」といって油が付着しやすい
 
性質を持っており、ダイヤの表面をと汚れた指で触ると、
 
光の反射が低下し、輝きが鈍ってしまいます。
 
宝石や貴金属の汚れが目立ってきたら、
 
柔らかい布などで乾拭きしてみましょう。
 
もし汚れが頑固でなかなか取れないようでしたら、
 
ぬるま湯に中性洗剤を数滴垂らし、その中に浸し
 
表面の汚れを浮かせてからもう一度拭いてみます。
 
水分が無くなるまでよく拭き取り、自然乾燥させます。
 
絶対にドライヤーなどは使用しないで下さい。
 
また、汗や体液によって微量に溶けた金属が何らかのたんぱく質と
 
結合して体の表面に付着すると、かぶれや炎症をおこします。
 
いわゆる「金属アレルギー」の原因となることがあります。
 
一般的にアレルギーを起こしやすい金属は、
 
ニッケル、コバルト、クロムであり、
 
アクセサリーとして加工される
 
金、銀、プラチナはアレルギー起こしにくいといわれています。
 
なお、ジュエリークリーニング専用キットなどもたくさん売られています。
 

超音波

 
超音波洗浄とは、15~400kHzの超音波を用いて洗浄することです。
 
超音波によって発生した微細な泡が、発生と破裂を繰り返し、
 
その衝撃波によって汚れを除去するというメカニズムです。
 
宝石に「含浸処理」や「充填処理」が施されている場合は、
 
ほとんどの場合超音波洗浄が厳禁ですので、注意が必要です。
 
含浸処理とは、ワックス・オイル・樹脂・着色液などを
 
宝石にしみこませることで光沢や透明度、あるいは色を
 
変化させる人工処理方法で、また充填処理とは、
 
穴や傷があった場合、ガラスなどを用いて修復する
 
人工処理方法を指します。
 
こうした人工処理が施された宝石を超音波洗浄をかけると、
 
宝石の細かい穴にしみこんだ人工物がそぎ落とされてしまうのです。
 
特にエメラルド、ルビー、パール、オパール、トパーズ、
 
タンザナイトなど、多孔性のジュエリーには注意が必要です。
 
ストーンを接着剤などで固定した安価な宝飾品も
 
超音波にかけないほうが無難でしょう。

 

硫黄

 
硫黄と銀が反応すると硫化銀という化合物に変化し、
 
肉眼では黒ずんで見えます。
 
変色を望まない場合は特にこうした物と銀製品との接触を
 
避けなければなりません。
 
金やプラチナは、100%の純度を持っている場合は
 
硫黄と反応しませんが、
 
通常は割り金(他の金属と混ぜて強度を高めた状態)という形で
 
宝飾品に加工されていますのでやはり注意が必要です。
 
イエローゴールドは、金75%、残り25%が銀と銅等量の合金であり、
 
金製品(プラチナ製品)と言えども、幾分かの銀が含まれていますので
 
変色を望まない場合は硫黄との接触を避けねばなりません。
 

塩素

 
銀は塩素と化学反応を起こして「塩化銀」(AgCl)に変化し、
 
銀製品表面に薄くて茶色い皮膜を作ります。
 
またこの皮膜は太陽光に含まれる紫外線にあたると
 
被膜が黒く変化するというやっかいな性質をもっています。
 
塩素はカビ取り剤や漂白剤の中に含まれていますので、
 
ポケットの中にシルバーアクセサリーを入れたまま洗濯機などに
 
かけてしまうと、上記反応を通してせっかくの銀製品が
 
変色してしまうことがありますので注意が必要です。
 
金やプラチナに関しても
 
通常は割り金(他の金属と混ぜて強度を高めた状態)という形で
 
宝飾品に加工されていますのでやはり注意が必要です。
 
イエローゴールドは、金75%、残り25%が銀と銅等量の合金であり、
 
金製品(プラチナ製品)と言えども、幾分かの銀が含まれていますので
 
変色を望まない場合は塩素との接触を避けねばなりません。
 

紫外線

 
銀の表面に皮膜として付着した「塩化銀」(AgCl)が紫外線に当たると、
 
茶色から黒に変色してしまいます。
 
使用後は専用のジュエリーボックス(宝石箱)に保管などして
 
日光とが当たらないようにしましょう。

 

まとめ

 
宝石のお手入れついてお分かりいただけたかと思います。
 
次回は、「誕生石」についてご説明いたします。