買取実績
十五代 沈壽官 薩摩焼 籠目透蓋香炉 三君子 木箱付 買取しました‼
薩摩焼は、鹿児島県薩摩地方で生まれた日本の伝統的な陶磁器で、その歴史は約400年にわたります。始まりは1617年、薩摩藩主島津家の支援を受け、初代窯元の野口杢次郎が薩摩の地に窯を築いたことに始まります。
初期の頃は朝鮮半島から伝わった茶碗や酒器の焼き物が中心でしたが、やがて地元の特産品である薩摩焼の原料となる黒く美しい赤褐色の土が見つかり、これを使用することで新たな表現が生まれました。
17世紀末から18世紀初頭にかけて、薩摩藩は藩士に陶芸の奨励を行い、技術の向上を促進しました。この時期には黒釉（くろゆう）や灰釉（はいゆう）などが開発され、独自の技法が確立されました。
19世紀には、藩主島津斉彬が留学経験から持ち帰った西洋文化の影響を受け、洋風の器や食器も作られるようになりました。この頃の作品は「斉彬焼」と呼ばれ、薩摩焼の新たな一面を示しました。
明治時代以降、薩摩焼は伝統的な技法を守りつつも、新しいスタイルやデザインの取り入れが進み、全国的な陶磁器市場で高い評価を受けました。特に、大正時代には大規模な展覧会や博覧会において数々の賞を受賞し、その名声を不動のものとしました。
しかし、第二次世界大戦後は厳しい時期がありましたが、徐々に復興し、現代においても薩摩焼は美しい色合いや伝統的な技術を重視した作品が制作され、国内外で愛され続けています。
薩摩焼の特徴的な点は、美しい釉薬と風合い豊かな土が生み出す温かみのある表情、そして独自のデザインや形状です。伝統と革新が見事に調和し、日本の陶磁器文化において重要な位置を占めています。。
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