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宝石の知識8 宝石のカット1
宝石のカットについて
宝石の代表的なカット
について解説します。
■ファセットカット
ファセットカットとは、
ファセット(英語で
切子面・小平面の意味)
という言葉が示す通り
いくつもの小さな面が
幾何学的に組み合わされた
カッティング方法で、
宝石の持つ透明度を
最大限に生かす場合に
用いられます。
透明度と光の屈折率が高い
宝石に多く用いられますが
大別して
ブリリアントカットと
ステップカットがあります。
ブリリアント・カット
ブリリアントカットとは
1919年に宝石職人
マルセル・トルコフスキー
(Marcel Tolkowsky)が
開発したカッティング方法で
宝石の透明度と輝きを
最大限に生かすよう
計算されています。
主にダイヤモンドに
対して採用され、
宝石の形状に合わせて
いくつかのサブ・カテゴリに
分類されます。
形状によるカットの分類
・ラウンド・ブリリアントカット
ラウンド・ブリリアントカット
round brilliant cut とは
上面が円形の20世紀を代表する
カットで、ダイヤモンドの基準である
「4C」の一つにもなっています。
・オーバル・ブリリアントカット
オーバル・ブリリアントカット
oval brilliant cut とは
上面が楕円形で、ラウンドよりも
研磨によって失う原石部分が
少なくて済むことがあります。
・オールドマイン・ブリリアントカット
オールドマイン・ブリリアントカット
old mine brilliant cut とは
上面が方形のカット方法で、
17世紀頃から存在するカット方法です。
ペルッシーカットとも呼ばれます。
・マルキーズ・ブリリアントカット
マルキーズ・ブリリアントカット
marquise brilliant cut とは
ラグビーボールのように
両端がとがった形で、
ブリリアントカットの変種です。
宝石を実際のカラットよりも
大きく見せることが出来ます。
・ハート・ブリリアントカット
ハート・ブリリアントカット
heart brilliant cut とは
ハート型で通常は65面からなり、
婚約や結婚など愛情を表現する
シチュエーションで好まれます。
・ペアシェイプ・ブリリアントカット
ペアシェイプ・ブリリアントカット
pear-shaped brilliant cut とは
洋ナシ型で、別名「ドロップカット」
と呼ばれるブリリアントカットの
変種の1つです。
ブリリアント・カットの名称
ブリリアントカットを構成する
小さな切子面の各部名称です。
基本はテーブル1+
スターファセット8+
ベゼルファセット8+
アッパーガードル
ファセット16+
パビリオンファセット8+
ロウアーガードル
ファセット16+
キュレット1=58面体です。
その他には82面体、
及び144面体があります。
また、近年では側面の
ガードル部分にもカットが
入れられることが多く、
32 or 64 or 80 or 96面で
構成されますが、この面は
総面数にカウントされません。
・テーブル
テーブル(Table)とは
上面で最も大きな面積を
占める平らな部分です。
・スターファセット
スターファセット(Star Facet)
とはテーブルに隣接する形で
星型に広がる8つの小面で、
カイトファセット
(Kite Facet=凧の形の小面)
とも呼ばれます。
・ベゼルファセット
ベゼルファセット(Bezel Facet)
とはスターファセットと
アッパーガードルファセット
とを結ぶ面です。
・アッパーガードルファセット
アッパーガードルファセット
(Upper Girdle Facet)とは
ガードルとベゼルファセットを
結ぶ面です。
・ガードル
ガードル(Girdle)とは
宝石の上面と下面の境界線と
なる部分です。
・パビリオンファセット
パビリオンファセット
(Pavilion Facet)とは
キュレットとロウアーガードル
ファセットとを結ぶ面です。
・ロウアーガードルファセット
ロウアーガードルファセット
(Lower Girdle Facet)とは
ガードルとパビリオン
ファセットとを結ぶ面です。
・キュレット
キュレット(Culet)とは
最下部に位置し、全ての
面が終結する1点です。