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コラム:買取現場における人間心理 その2

買取成功事例から見る人間心理

前回のブログでは

お金を支払っても

必ずしも人間は満足

するわけではないという

ことを書きました。

 

今回も買取の現場における

人間心理の複雑さをお話します。

 

 

高級腕時計の査定に来られたお客様

初来店の女性から高級

腕時計の査定を依頼されました

fashion_watch.png

 

 

査定の結果

 

 

『40万円』

 

ご提示したところ

 

 

 

「45万円くらいになると

思っていた。もう少しだけ

上がりませんか?」

とのこと。

 

 

 

買取の現場ではこうした

交渉は日常茶飯事です。

 

 

 

しかし、当店では基本的に

後追いで買取額をあげることは

していません。

 

いつも一発勝負!

 

で買取額を

提示しております。

 

しかし、今回のお客様は

とても粘り強く交渉されたため

なにか事情があるのかと思い

結果として

 

 

 

 

『40万5,000円』

 

 

 

を提示し買取成立に至りました。

 

その直後に女性から「実は…」

事情を話してくれました。

 

 

競合店で抱えたある『感情』

そのお客様はすでに他の

競合店を回っており当店は

2店舗目だったそうです。

 

 

競合店の提示額はなんと

 

 

 

『43万円』

 

 

 

当店より25,000円も

高い買取額です。

 

ではなぜ当店で売却を

決断されたのでしょうか?

 

お聞きしたところ

「競合店では交渉の結果、

最終的に『43万円』になったが

最初に提示してきた

金額は『35万円』だった」

 

「交渉したら8万円も

値上げしてくれたが

もし何も言わなければ

そのまま35万円で

買い取っていたはず。

素人だと思って足元を

見ていたのではないか?」

という不信感を

持ったそうです。

sagishi_man.png

 

 

結果として値上げ交渉に

なかなか応じなかった

当店のことを信頼して

いただき、そのまま売却を

決断していただきました。

 

極めて個人的な経験では

ありますがお金よりも

正直さが功を奏したケースです。

 

人間はお金で動くにあらず

 

先述したように

当店では後追いの値上げは

しておりません。

 

その理由は査定額に

反映される要素は

その品物の

 

『中古市場における適正相場』

『当店が確保すべき利益額』です。

 

そこに他店との競争という

要素は介在しないと考えます。

 

従って当店では「他店は

この金額だったからそれよりも

高くして」と言われても

そうした交渉には応じていません。

 

なかにはそうした値上げ交渉を

一連の儀式として楽しむ方も

いらっしゃいますが

どうぞご理解のほど

よろしくお願いいたします。

 

 

       鑑定士 柏原