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宝石の知識4 宝石の特殊効果

宝石の特殊効果

 
宝石の持つ特殊な視覚効果であるキャッアイ効果、スター効果、
 
遊色効果・シラー効果・変色効果などについてご説明いたします。
 

キャッツアイ効果

 
キャッツアイ効果とは、宝石などに見られる光の効果の一種で、
 
宝石表面にまるで猫の目のような光が現れる現象を指し、
 
シャトヤンシー(chatoyancy)・変彩効果(へんさいこうか)とも呼ばれます。
 
キャッツアイ効果は、宝石底面に針状に並んだ含有物
 
インクルージョンに対して平行になるようにカボションカットを
 
することで出現します。
 
代表的な宝石は、クリソベリル、トルマリン、アパタイト、オパール、
 
ウレキサイト、などが有名です。ただ
 
単に「キャッツアイ」と呼ばれている場合は、
 
クリソベリル・キャッツアイのことを指すことが多く、
 
その他の宝石に関しては、宝石名のあとに「キャッツアイ」を
 
つけて呼ぶのが通例です。
 

スター効果

 
スター効果とは宝石に見られる光の効果の一種で、
 
宝石表面に星の形をした光が現れる現象を指し、
 
アステリズム効果(asterism)、星彩効果(せいさいこうか)
 
とも呼ばれます。
 
スター効果は、ルチル(金紅石)という針状結晶のインクルージョンを持つ
 
宝石を半球形のカボションカット に加工することで出現します。
 
2方向のルチルが交差していると4条のスター効果を示し、3方向の時には6条、
 
4方向の時には12条のスター効果が現れます。
 
代表的な宝石は、ルビー、サファイアなどが有名です。
 

遊色効果

 
遊色効果(ゆうしょくこうか)とは、宝石が虹のような色彩を示す現象で、
 
物質に入ってきた光が内部の結晶や粒子によって分散し、
 
乱反射が生じる事で発生します。
 
代表的な宝石は、オパールが有名です。
 

シラー効果

 
シラー効果とは、ムーンストーン(月長石)に見られる特殊効果で、
 
石の内部のある層が光を乱反射することで出現します。
 
英語ではシーン(sheen)と呼ばれます。内部の層が薄い場合はブルーになり、
 
厚い場合は白になります。
 
ムーンストーンの「シラー効果」は構成する層の厚さにより青から白色が生じて
 
「アデュラレッセンス」と呼ばれ、
 
ラブラドライトには虹色の光が生じて「ラブラドレッセンス」呼ばれています。
 

変色効果

 
変色効果とは、同じ宝石であるにもかかわらず、自然光と人工灯の下では、
 
宝石が異なった色を示す現象のことを指します。
 
代表的な宝石は、アレキサンドライト、サファイア、
 
ガーネット、トルマリンなどが有名です。
 
 

まとめ

 
宝石の持つ特殊な視覚効果がお分かりいただけたかと思います。
 
次回は、「宝石鑑別書の内容」についてご説明いたします。